「あああ!悔しい!!」

光さんはピットに帰ってきて膝を叩いた。

ポイントは祥太郎と開いてしまった。

チャンピオンが、少し遠のいた。

「光」

パパが光さんの肩をポン、と叩いた。

「まだあとレースは残ってる。
まだわからないよ」

確かに。

2ヒート制も含めて3レースある。

まだわからない。



「…次は」

光さんは頷きながら呟いた。

「絶対に負けへん」