ふたり*


―今、どちらへの想いが強い?



 そう訊かれたら、私はどう答えるのだろう。



 きっとことばを濁して、



―みず…、水口先生……。



けれども私はこのとき、水城と付き合ってるから先生への想いは忘れようとしていた。



先生への想いのほうが強いことも知らず…。