「わ、悪い」 先生はふと手を離した。けれども私の涙はとまらない。先生ぇ……。 ――なんで私の気持ち、知ってるの? それから先生は無言で私に紙切れを手渡した。 私はとまらない涙を一生懸命拭いながら職員室を出ていった。