「お前よくしゃべるから。これ口に入れとけ」



だって。私はむっとしてお礼も言わずにを口に放った、水城(みずき)からのキャンディを。



「うまいだろ。それ俺のオススメ」



私は再度口から出して、そのキャンディを見つめた。透明と濃いピンクのマーブル模様。そして、甘酸っぱいイチゴ味…。



「感謝しろよな」



彼は私の頭をポンと叩き、向こうへ行ってしまった。そんな彼の後ろ姿を、私は遠く見ていた。