そんな私を見て学さんは微笑んだ。
「千夏ちゃんはさ、もう実際に現場に出てるんだから、それ自体すごく身になってると思うよ。
悟は演技達者だし、学ぶところも多いだろ?」
「ああ、それはそう思います。
もちろん、学さんも上手だと思いますし」
「いや、俺はあんまり参考にならないだろうけど」
「いいえ、そんなことないです。
でも……」
私はそこで少し言いよどんだ。
さっきの学さんの話の中で、一つだけ、気になる箇所があったんだ。
それを察して学さんが促してくれた。
「どうした?」
私は思い切って言ってみた。
「ディレクターさんは、私のこと、どう思ってるんでしょう?
私、撮影が始まってから、一度もディレクターさんに演技を直されたことがないんです。
私には言っても無駄だと思って何も言ってくれないんじゃないでしょうか」
「千夏ちゃんはさ、もう実際に現場に出てるんだから、それ自体すごく身になってると思うよ。
悟は演技達者だし、学ぶところも多いだろ?」
「ああ、それはそう思います。
もちろん、学さんも上手だと思いますし」
「いや、俺はあんまり参考にならないだろうけど」
「いいえ、そんなことないです。
でも……」
私はそこで少し言いよどんだ。
さっきの学さんの話の中で、一つだけ、気になる箇所があったんだ。
それを察して学さんが促してくれた。
「どうした?」
私は思い切って言ってみた。
「ディレクターさんは、私のこと、どう思ってるんでしょう?
私、撮影が始まってから、一度もディレクターさんに演技を直されたことがないんです。
私には言っても無駄だと思って何も言ってくれないんじゃないでしょうか」


