「選べないんだったら、俺が適当に頼むけどそれでいい?」

まだ、唇の端に笑いを残しながら学さんにそう提案され、私は「お願いします」と頭を下げた。


うー、かっこわる……


「飲み物はどうする?
俺は車だから飲めないけど、千夏ちゃんは遠慮しないで飲んでいいよ」

笑顔でそう言われ、私は一瞬意味がわからずに動きを止めた。

飲んで?

……って、お酒??

私は慌てて断った。

「いりません!
私、まだ15歳です!」

「え、でも高校生でしょ?
今時の高校生はアルコールくらいたしなむんじゃないの?」

学さんは涼しい顔だ。

私はブンブンと首を振った。

「いいえ、たしなみません!」

大人が未成年にお酒を勧めちゃダメじゃん!