しかし、学さんはあっけらかんと答えた。

「ああ、そういえば俺も車だったわ。
じゃ、食事だ」

「いえ、私、おなかすいてないですから!」

私がそう断った瞬間。

ググーッ

はわっ!

私は慌てておなかを押さえた。

しかし、もうあとの祭り。

学さんはくすくす笑いながら私をエスコートした。

「さあ、行こう」

あー、もう最悪。

私は赤面して学さんに従い、車に乗った。

「どこ行くんですか?」

「んー、俺の地元」

「地元って?」

「横浜。
大丈夫、ちゃんと帰りは家まで送るから心配すんな」

笑ってそう言われてしまったら、もう抵抗するすべも見つからなくて。

私は学さんの言いなりになるしかなかった。