女優デビュー

学さんはどうしてこう私を赤面させる言葉を次から次へと思いつくんだろ。


私は真っ赤になって、それ以上何も言えなくなってしまった。


すると、大人しくなった私をあやすように学さんは続けた。


「そろそろ腹が減ったなあ。
ほら、前に個室のある店を予約したって言ったの覚えてるか?
結構上手い店なんだ。
今日もそこを予約してある。
2度もキャンセルしたら、店に悪いだろ?
そろそろ行かないか?」


頭上で囁かれる学さんの声は、ものすごく甘美で、私は逆らえない。


うん、と一つ頷いた。


すると、学さんは私の体を反転させて、顔を覗き込んできた。


うっ、この距離、どうしても慣れない。


「仲直りのキス、して?」


ええええっ?


私から?


無理、絶対無理!