女優デビュー

たしかに、あれなら軽そうだ。


でも、私はホラー系のアトラクションは苦手だった。


「やだ」


即答すると、学さんは体を起こして、ニヤリと笑った。


「行こう」


「ちょ、ちょっと、やだってーーーーっ!」


私の拒否は聞き入れられず、お化け屋敷に引きずりこまれた。


「千夏ちゃん、お化け怖いんだ?」


なによ、こんなときだけちゃん付けで呼んで!


「べつに!」


「ふうん」