私はブンブンと首を振った。


はああーーー


大きくため息をつくと、ナッキーさんに背中をバシンとたたかれた。


「こら!
ため息なんかついたら幸せが逃げてくわよ!」


私は鏡越しにナッキーさんを見上げた。


「私には無理です。
告白なんて。
私、今まで男の人と付き合ったことないし、それにきっと振られます……」


私がそう言うと、ナッキーさんは私を軽く睨んだ。


「あたし、シンデレラって嫌いなのよね~」


私はなぜ突然童話のお姫様が話に出てきたのかわからず、ナッキーさんを見つめた。