冷えたバケツにコーラのビンをひたして
庭に足を投げ出しうちわで扇ぐ。
風鈴が鳴ってセミの声が聞こえる。


裸足には痛いくらいの氷水に足をつけ
山しか見えない空に目をむける。
それは遠い昔の記憶。


トンボが飛び交う幼い記憶
川の音に耳を澄ませ
川をせき止め泳いだ天然プール
すこし深くて 溺れかけた


そんな夏休みが懐かしい
都会の夜の物語。


2010.6.25