「二時間でお願いします」

「はい。お部屋は、六階の六号室です」

 私たちの部屋は、大きい窓がある部屋で、私の席は、窓の向かいの位置。

 ここから、あの岬がよく見える。

「なんか、頼む?」

 みんながアイスティーとかを頼んでる中…、私は。

「私、ジンジャエールね」

「いっつも、それだよね」

「好きなんだもん」

 子供っぽいとか言われるけど…いいじゃん、個人の自由だよ。

「順番どうする?」

「じゃんけんでしょ?」

 定番の方法で決められた順番。私は、六人中…最後になった。

(何か、『6』と遭遇する確率高いなぁ)

 昨日からだ、昨日…あの動画を見てから……『6』と遭遇する。

(そう言えば、あの投稿日…おかしかった)

 一昨日にはなかったスレッドだったのに、2ヶ月前の日付だったと今更気付いた。

(今ごろ気にしても、仕様がないか)

 色々考えている間に、リモコンが回ってきたから、好きな曲を入れる。

「最初は、これでしょ?」

 私のお決まりのロックを入れる。絶対に盛り上がるからね。

「はい、マイク」

 渡されたマイク。もう一本は、向かいの子が持っていて、流行りのポップを歌ってた。

(え…!?)