お父さんが行ったのを確認してあたしは睦月君のほうを向いた

「じゃ、家はいろっか?」

「お前って馬鹿?」


フッと鼻で笑ったように言う・・・睦月君!?


え!?



人が変わったように違うんですけど!!



「あのー?どちら様で?」


うん。きっとこの人は睦月君じゃない。


幻だ。



「は?お前頭おかしいわけ?」


やっぱりあれは幻じゃなかったんだ・・・



「どういうこと!?」


うそでしょ!!!


「どういうことってこういうこと」


はぁ!?


何様のつもりよ!!!


「俺さま?」


そんなかわいい顔してもかわいくないわ!!!って



「なに人の心読んでんのよ!!」


「お前が思いっきり喋ってたから」


そんな!!!あたし声にだしてたの!?



最悪・・・


「さっきの睦月君はどこいったのよぉ・・・」


「フッ。騙されるほうがわるいんだよ」


そんなぁ・・・


猫っかぶり王子め!!!



「やっぱお父さんにいってこんなのやめさせてやる!!!」


ばっと携帯を取り出した


「無理だね。どうせまた泣きつかれるだけだよ」



なにその余裕の笑み!!!


むかつく!!!!!



「わかんないじゃない!!!」


意地でもなくしてやる!!!


あたしは携帯からお父さんの電話番号を出しかけた