一瞬のきらめき。

ー約3時間後ーー







陽の光の眩しさに目を覚ました私は座席のシートでこわばった体を無理やりおこした。







「…いったたたっ…。」







体を起こして窓を見渡すと、そこには都会とは程遠い青く広がる海と砂浜が見えた。







まだ朝の10時頃だというのに、砂浜は色とりどりのパラソルで埋めつくされていた。







海には子供と一緒にシャチの形の乗り物や浮き輪で遊んでいる家族連れや、沖ではサーフィンをしている若者が目立った。







少し離れた岩場には防波堤にまたがって釣りをしている老人の姿もいる。







千葉県の外房の海はいつ来ても人がいっぱいだ。







みんなはすでに砂浜でパラソルを立てたりシートをひいたりして準備していた。






私は完全に寝坊だ。







私の心配をよそに隣では翔がまだ寝ていた。







「翔!起きて!みんなもう外で準備してるよっ。早く行こっ。ほらっ。」







「えー、眠いし…だりー。」







翔は相変わらず寝起きが悪かった。







ひどいときは朝学校についてからも不機嫌でしかめっつらのまましゃべらないときも多い。







私は無理やり翔を起こして車を飛び出した。







ドアを開けて外に出ると、一気に潮の香りが鼻を通って頭の奥まで伝わる。







まだ朝の時間だから風も日差しも爽やかだ。







海は癒される。