私の夫は王になれない俺様

「鼻血だぞ、鼻血っ!
この美男子の俺様の顔面を打ちつけておいて…」

「どこが美男子だよ
どの面が美男子なんだ?
ああ? ただの筋肉馬鹿力野郎だろうが」

「失礼だな! 俺はモテるんだよ
毎晩、俺のベッドにもぐりたがる女が大勢いるんだ」

「馬鹿じゃねえの?
ただの財産目当てだろ
お前の父は貴族、お前は優秀な騎士
将来の嫁ぎ先を考えた女の行動だろ?
顔の問題じゃねえよ
将来が魅力的なだけだ
すなわちお前が美男子ではないっていう証しだな」

「へらず口を叩くやつだな!
まずはその口を切って、黙らせてやる」

ロバート様とアンドリュー様は、手合わせの最中、ずっと口喧嘩をしていた

よくまあ、そんなにポンポンと言葉が出てくるなあ…て感心しちゃう

剣の刃がぶつかり合うよりも、会話の刃がぶつかり合うほうが多いと思うくらい

二人の会話は止まらない