私の夫は王になれない俺様

「なら、抱いてください
私が…壊れるくらい」

ロバート様が、ぎゅうっと私を抱きしめてくれる

「いいのか」

私の耳元で、ロバート様の低い声が聞こえた

私は声に出さずに、頷くとロバート様の手が動いた

「後悔…しないな?」

ロバート様がまた質問をしてくる

やっぱり…ロバート様、何か知ってる

手紙、読んでないって言ってたのに、どうしてそんなことを聞くの?

まるで、今夜、私がロバート様から離れていくみたいな言い方をするの?

「どうして後悔をするんですか?
私は、ロバート様の妻です
子を産んで、ハイランドとローランドを一つにしたいのでしょう?」

ロバート様の目の奥に、影が見えた

寂しそうにほほ笑むと、私の頬をそっと撫でた

「そう、だな
俺のせいだ、な」

ロバート様の苦しそうな声が耳に入ってきた

どうして、ご自分を責めるようなことを言うの?

私だって、今の状況を納得してるのに……

ジェイミーより、ロバート様のおそばにいたいって思ってる

ジェイミーとの付き合いが、閉ざされてしまったことにもう後悔なんてしてない

ロバート様を出会えたことを嬉しく思っているのに

どうして……