なんで私、2人が一緒にいるところを見てこんなに動揺してるの?


だって、つき合ってるって美咲も言ってたじゃん。


さっきから私、どうしたの?


トモに彼女が出来たことがショック?


だとしたら、なんで?


だってトモは幼なじみで……。


ふと、頭の上から手が伸びてきたと思ったら、手の中のカップが消えた。



「……修ちゃん?」


取り上げられたカップを目で追って、それから修ちゃんを見上げた。


「上の空」

「…………」


ストレートに言われた私は何も言葉を返せなくて、困ったような笑顔を向けるしかできなかった。


「ショック?」

「え……」


取り上げたカップをテーブルに置くと、修ちゃんは私に合わせるように直接ラグに座った。


「さっきの、智明の彼女?」

「わか……んない。友達は、そういう噂があるって言ってた……」