キミのとなり。

コーヒーを目の前に置くと、修ちゃんは新聞から顔を上げた。


「千鶴?」

「んー?」



「なんか今日、雰囲気違うね?」

そう言って、唇の端を持ち上げて笑う“例の顔”をした。


「そっ、そう!? ご飯! 作ってるからじゃない!? ……あはは」

……反応が過剰だった気もするけど、これが私の精一杯だった。


なんでだろう?

修ちゃんには、昨日のことまでお見通しな気がするよ……。



「そろそろ智明、起こしてこないと」

「え? あ、でも、早くない?」


「今日は片付けもしないといけないだろ?」

修ちゃんはやっぱり意味ありげな表情で、リビングから追い出すようにヒラヒラと手を振った。


なんか、やだなぁ……。


そう思いながらもトモを起こしに向かった。


トントン


一応ノックしてからドアを開けると、さっきと変わらない姿のトモがいた。


「トモー、そろそろ起きないと」

Tシャツの肩を揺すると、小さく唸り声がした。


「今日は片付けもしなきゃだから早く起き……てっ!?」