黄昏の彼方~碧き蠱惑のミューゼ~

「まだ試作品だな」

「そうなの?」

 ノインの問いかけにハンドガンをいじりながら、

「どのみち爆発してしまえば撃った人間ごと消えてしまう。今はこれで十分だと判断したのだろう」

「へえ」

 ますます腹が立ってくる……ノインは、ピキピキと血管を浮き上がらせた。

「処で」

 そんなノインに向き直ると、

「私の元で傭兵としてのノウハウを学ぶ事になる訳だが」

「何よ」

「今までの自分の知識や経験をひけらかすような事は慎め」

 ノインは眉をひそめる。