黄昏の彼方~碧き蠱惑のミューゼ~

「渡された方だ」

「! ああ」

 バッグからその特殊な形状をしたハンドガンをベリルに手渡す。

「ふむ……」

 それをマジマジと眺めた。

「反動はどうだ」

「あたしが使ってるのよりは強かった」

「ほう」

 反動を上手く逃がしているのか。

 入っているカートリッジを抜き取り、何も無い状態で構えて照準に目を細める。

 引鉄(ひきがね)を引くと、ガチャン……という軽い音を立てた。