ちぇ、あんなトコで出てくるなんてタイミング悪い……ノインは、ふてくされてリビングに戻りテレビを付けた。
普通の女性なら、裸の男に何かしらの反応を示すのかもしれない。
しかし、ノインにとっては裸の男なんて見慣れている。
戦場で、相手が女だからと気を遣う奴らなんて、いやしなかったのだ。
そう考えると、あたしってすでに女捨ててるような気がしてきたわ……ノインはガックリと肩を落とした。
女を意識するのは、仲間たちがあたしを口説くか襲おうとした時だけだった──恋愛なんかに興味は無かったし、格闘術を心得ているし常に武器を持ってたから、襲われても負けたコトはなかった。
あたしはベリルに勝てるのかな?
闘ってみたい衝動がむくりと起き上がり、すぐに頭を振って引っ込めた。