黄昏の彼方~碧き蠱惑のミューゼ~

「あ、でも。ちょっと待って」

「なんだ」

「あたしを諦めきれなかったからカレンを殺したのなら。あんたと一緒に木っ端微塵になってもいいの?」

 ベリルは「よく気がついた」と言うように口の端を吊り上げた。

「再び引き込むために計画を立てていたが、調べるうちにお前の心中は組織にとって余計なモノでしかないと結論づけたのだろう」

 発して、ワインボトルにコルクを戻しワインセラーに仕舞う。

 そして、今度はブランデーを手にした。