黄昏の彼方~碧き蠱惑のミューゼ~

「中身を知る者があのような使い方をするとは思えん。そこで考えられる事は、利用されているのではないかという事だ」

 グラスを傾けた。

 その仕草に、上品な飲み方するなぁこの人……とノインは感心する。

「これは私の推測なのだが」

 ワインを注ぎ、

「あの物質は偶然の産物で、それを利用して完成したものがあのカートリッジ」

 グラスをテーブルに置いて冷蔵庫に向かう。

 冷蔵庫を開きつつ、

「試作として狙いを私に定めた」

 肉片の一つでも手に入れば不死の研究も出来る。