黄昏の彼方~碧き蠱惑のミューゼ~


 部屋に入ると、さらにその豪華さを際立たせる──50インチはあろうかという液晶が、リビングで客を出迎える。

寝室には、綺麗に整えられたベッドが2つ並んでいて、バスルームだけでひと部屋ありそうな広さだ。

 ますます腹が立ってくる。

「条件付きだがね」

 妬み混じりの視線をスルーして発した。

「条件?」

「ホテルからの依頼は無償で受けねばならん」

「へえ」

 そんな条件が通用するんだ。彼だけなのかな?

 思いながらソファに腰掛けると、上質な革張りに柔らかな感触がノインを優しく包み込んだ。