「未知の物質だな。反物質に似ているが、異なる構造をしていた」

 立ち上がり、服のほこりをはたいて笑みを見せた。

「なんで……そんなモノ」

「肉片で充分なのだろう」

 つぶやくように発し、唇の端をやや吊り上げる。

「さて、どうするね」

「え?」

「お前ごと私を吹き飛ばす計画だったようだが」

 それでも続けるかね? と、呆けているノインに問いかけた。