しばらくして、ノインは意識を取り戻す。

「うっ」

 体中が痛い、何これ……何が起こったの?

「!」

 上半身を起こそうとしたノインが、その重さにハッとする。

 ベリルが抱きついたまま意識を失っていた。

 それにカッとなったが、すぐに気がつく──もしかして、何かからあたしを護ったの?

「どうして?」