「イヤね、そんな顔しないで。人が死ぬのは当り前でしょ。あたしが死ななかったら、あなたは永遠に、あたしといなくちゃならないのよ」

 そのあと、背もたれに体を預け空を見上げる。

「あたしは、そんなのゴメンだわ」

 だって──

「永遠に、他の子に嫉妬しなくちゃいけなくなるじゃない」

「お前にとって私は、どういう存在であったのか図りかねている」

 ベリルはぼそりとつぶやいた。

 ノインは彼の目を見て小さく笑うと、

「フフ、教えてあげない」

 いたずらっぽく発した。