「まさか、あんたがベリルの弟子になるとはねぇ」

 あごをさすって感心した。

「本当は、恋人になりたいんだけど」

「え?」

 無意識に口走ってしまい、ノインは口を塞いだ。

 そんなノインをキムはマジマジと見つめた。

「死なない奴を好きになるのは不幸だぜ」

「死なないコトより、恋愛感情がないコトの方が問題なんじゃない?」

「! ああ、そうか」

 納得したあと、キムは付け加えた。

「でもよ、死なないからむしろそういう感情、無い方がいいと俺は思うね」

「え?」

 キムは、黒い瞳を曇らせる。