黄昏の彼方~碧き蠱惑のミューゼ~

「あと2分」

 ベリルは腕時計を見下ろす。

 ジュラルミンケースに入っていた量は解らないが、以前ベリルを撃った時の爆発とは比べものにならないだろう。

 後部座席のノインが振り返った。

「時間だ」

 ベリルが発してしばらくすると、今までに見たこともない爆発が目に入り遅れて爆音が届いた。