「ギュネイアスと言ったか」

「うん。そう」

 自分の名をあげられ、男はピクリと片眉を上げた。

「特殊部隊を周りスカウトをしていたようだ」

「人殺しのスカウト?」

 ベリルの言葉に、ノインは唇の端を吊り上げる。

「ギュネイの横にいるのは組織のボス?」

「おそらく」

 いつの時代も、悪者は仲間を放って逃げるのね……ノインは肩をすくめた。

「仲間? いると思うかね」

 薄く笑んで応えた。

 そんな2人に、ギュネイアスたちは銃口を向ける。

 ノインはそれにさしたる関心を示さず、ボスの持っている銀色のケースを見やった。