黄昏の彼方~碧き蠱惑のミューゼ~

 ベリルに何かしでかしたら100倍にもなって返ってくる、彼を捕えようとする組織は教訓にすべきだ……メイソンは深い溜息を吐き出した。

 警報と爆発音、小刻みに届く振動のなか、一同はモニタルームを探して走り出す。

「ねえ、ベリル」

 ノインは走りながらベリルに問いかけた。

「あたしの元上官はどこにいるんだろう」

 ベリルのハンドガンとナイフ、ヘッドセットを手渡す。

 しばらく走って、それらしき扉を見つけた──ベリルが先に部屋に飛び込み、中にいた敵を一掃する。

 その時、腕と足に4発、銃弾を受けた。

 心配そうに見つめるノインに、大丈夫だとベリルは優しく微笑んだ。