黄昏の彼方~碧き蠱惑のミューゼ~

「!」

 彼女の言葉に、メイソンがハッとした瞬間──敵の方から呻き声がいくつも聞こえてきた。

 しばらくすると辺りは静まりかえり、メイソンたちはいぶかしげに顔を覗かせる。

「久しいな」

 ベリルがしれっと左手を軽く挙げた。

「! ベリル」

 傭兵たちが口々に駆け寄る。

「これまでの場所にモニタルームは無い」

 ベリルは、これまでの通路の説明をした。

「俺たちが来た場所にもだ」

「参ったな。まだ見取り図が手に入らん」

 ひとまず近くの部屋に入り、頭の中で描いた地図を書き出してみる。