黄昏の彼方~碧き蠱惑のミューゼ~

 建物内を駆け抜ける彼らの頭の中には、それまでの地図が描かれていた。

 ディスプレイを見ると、ベリルが移動している。

 近づいたり遠のいたりと、通路が入り組んでいる事が窺えた。

 ベリルからはこちらの動きは解らない、こっちから向かうしかない。

 もう少しでベリルと合流だ──角を曲がった先に、大勢の敵がいてメイソンたちは慌てて戻る。

 マシンガンの銃弾が、ノインたちに浴びせられた。

「チッ、すぐそこにベリルがいるというのに」

「……ねえ」

 ノインはディスプレイを見つめ、

「位置からして、奴らの後ろなんじゃない? ベリル」