黄昏の彼方~碧き蠱惑のミューゼ~

『いいか、お前はなるべく殺すな』

 ノインはメイソンに何度も念を押された。

 血を求める心が目覚めてしまったら、彼女を殺さなくてはならない。

 ノインは、自分の事を思い遣るみんなの心が見えて、なんだか嬉しかった。

アサシンとして生きていた時間──それは孤独だった。

 そこから救い出され、カレンという親友に出会った。

 胸の奥でうずく殺戮への衝動を、彼女が消し去ってくれた。

 だから、あたしは戻っちゃだめだ。

 A班には、ベリルが飲み込んだ発信器を映すディスプレイがある。

 内部構造は解らないが、とりあえずこれでベリルの位置は把握出来る。