黄昏の彼方~碧き蠱惑のミューゼ~

 侵入者を迷わせるためなのか、脱走者を逃がさないためなのか──とりあえずは、出会う敵をことごとく倒し武器を奪っていく。

 ハンドガン本体は2丁で十分、残りは弾倉だけを奪って軽く解体する。

 ナイフは趣味に合わないが、数本奪って腰にねじこんだ。

「!」

 走り回っているベリルの目に、気になる扉が映った。重い鉄の扉を静かに開く。

「ほう」

 感歎の声をあげ、積まれた木箱を見渡す。

 そこは弾薬庫らしく、ハンドガンからミサイルまで揃っていた。

「どうしたもんかね」

 発してゆっくりと見回す。

「お?」

 彼の目にとまったものは──それを手に取り、ニヤリと口の端をつり上げた。