黄昏の彼方~碧き蠱惑のミューゼ~

「預けておく。指示があるまで仕舞っておいてくれ」

「解った」

 どうして、あたしに預けておくんだろう。

「ノインとメイソンは車に、物資の補給をする」

 言われて車に乗り込んだノインは、周りの空気が少し重たい気がした。

 心なしか見送る仲間の目が、ベリルを追っているようにも見える。

 1時間ほど走らせ隣村に到する──ベリルが先に車から降り、村の入り口に向かった。

「ノイン」

「え」

 メイソンがノインを呼び止め、振り返ったノインの耳に鈍った破裂音が聞こえた。

「ぐっ」

 ベリルのうめき声に素早く振り向くと、倒れ込んだベリルを知らない男2人が運ぼうとしていた。