ベリルとノインは中東へ飛んだ──小さな村の一角に、ベリルが呼んだ仲間たちが集まっていた。

 簡易のテントが建ち並び、村の人たちはその恩恵を受けている。

 病院の無いこの村で医師免許などを持つ傭兵たちが、せめてもの礼にと村人たちの容態を診ているのだ。

 食料も医療用具も、多めに運んできている。

「……」

 これが傭兵? ノインは、その光景を呆然と眺めていた。

「よう、なに呆けてるんだ」

 後ろから肩を軽く叩かれて振り返ると、細い金髪の男がそこにいた。