黄昏の彼方~碧き蠱惑のミューゼ~

「さっき、リビングにオーディオセットありましたよね。音楽とか聴くんですか?」

「クラシックをね」

「わ。センセイにぴったりです!」

 確かに、ベリルがロックとか聴いてる姿は見たくないわ。

 あちこち動き回る麗奈は、最後にキッチンの冷蔵庫を開けた。

 さすがに初めての訪問でそれは失礼過ぎるだろうと、ノインは慌てて止めようとする。

「わっ、これケーキ?」

「うむ」

「可愛い~、どこのケーキ屋さんですか?」

「私が作ったものだよ」

「えっ!?」

 麗奈とノインはベリルを凝視した。