黄昏の彼方~碧き蠱惑のミューゼ~

 リビングのソファに促され、2人は素直に腰を落とした。

 焦げ茶色の革が張られたソファセットに、白いクローゼットが映えている。

 品の良い色のカーペットは全体的ではなく、ソファとテーブルの下のみに敷かれていた。

 トレイに乗せたコーヒーカップとお茶菓子をベリルがテーブルに並べていく。

「あ、お気遣いなく~」

 とか言う麗奈の顔は、明らかにベリルの動きを追っていた。

 あんまり見ると、また女として情けなくなるよ……ノインは思って、目の前に置かれたコーヒーに手を伸ばす。

 案の定、麗奈の目は点になっていた。

 斜め隣の1人掛けソファに腰掛けたベリルの上品な身のこなし、コーヒーカップを傾ける仕草は、自分が女だという事が恥ずかしくなる。