黄昏の彼方~碧き蠱惑のミューゼ~

「これはお前を信じて話すのだ」

「え?」

「お前は私の全てを握る事になる」

 静かに発し、ゆっくりと語り始めた──造られた人間だという事。

 その施設が15歳の時に襲撃を受け、そこにいた人々が身を挺して自分を逃がしてくれた事。

 出会った傭兵が、自分の持つ技術の全てを学ばせてくれた事。

 25歳の時に不死になった経緯──ノインは、それを静かに聞き入った。

 彼女の目から、ポロポロと涙がこぼれ落ちる。

 ベリルの言葉、一つ一つが胸を締め付ける。