ベリルの住処に戻り、ノインはリビングのソファに腰を落とした。

「でもさ、一体何しに来たんだろう。あいつら」

「単なる脅しだろう」

 水の入ったグラスをノインに手渡し、自分はブランデーをグラスに注ぐ。

 ここで暮らしている訳では無いので、あるものと言えば水と酒くらいだ。

「脅し?」

「いつでも攻撃出来るという意思表示」

 ベリルは、壁に右肘をついて応えた。

「試作品の試射だけなら、ベリルをしつこく狙う必要無いのに」

「高額の報酬でも持ちかけられたのかもしれん。お前を殺す気でもいたようだ」

「あたしも?」

 当り前といえば当り前か……ノインは、水を口に含み険しい表情を浮かべた。