黄昏の彼方~碧き蠱惑のミューゼ~

 こう言えばさすがのベリルも──と考えた瞬間、頭を両手で固定された。

「! ちょっ!?」

 ……ウソ。思いっきりキスされてますよ、あたし!

「ンッ……」

 ちょっと、やばいんですけど……普通にディープキスだってこれ。ああ、探してる探してる……心地よいキスに、ノインはベリルの腰に腕を回そうとした。

「はっ」

 その前に解放され、ノインの口から息が漏れる。

 どうやら毒を見つけたらしい、乱暴にそれを吐き出すと、ぐいと口元を拭った。

「2度と持つな」

 険しい表情で発し、バイクに向かう。

「……」

 あんな濃厚なディープキスしといて、言うコトはそれだけですか……ノインは、あまりにものあっけなさに何も言えなかった。

 あごで呼ばれ渋々、バイクへと歩き出した。