黄昏の彼方~碧き蠱惑のミューゼ~

「なに? 失血死?」

「いや、毒を飲んだ」

 ベリルは、男が死んだのを確認し小さく溜息を吐くと立ち上がりノインに手を出した。

「何よ」

「お前も持っているのだろう」

 ギクリ……

「軍にいたとはいえ、それ以前の癖は簡単に抜けるものではない」

 さすがベリルだ、見透かされてる。

「ここじゃ無理よ……奥歯にあるもん」

「手を突っ込まれたいか」

それは勘弁してほしい。別に必要無いといえばそうなんだけど、ずっと持ってたものだから、持っていないと不安というか……ノインは、厳しい目で見ているベリルにイタズラっぽく笑んだ。

「手じゃなくて、舌で出したら?」

 舌を出して指を差す。