「!」

 ノインはふと、ベリルの右腕に視線を移した。

「腕……大丈夫?」

「さあ、どうかな」

 ベリルは苦笑いを浮かべる。

 もう血は止まってるけど、どんな風に生えてくるんだろう……ノインは、ドキドキしてその切断面をマジマジと眺めた。

「! ……なに?」

 淡い光の粒が、ベリルの切断された腕に集まってくる──その光は腕の形になり、徐々に腕がうっすらと見えてきた。

「うそ」

 そこになかった腕が、まるで魔法のように元通りにくっついている。