黄昏の彼方~碧き蠱惑のミューゼ~

「! あん。どうして飛び込まないの? あそこで刃を突き出してれば、ちょっとは傷を負わせたのに」

 こんな楽しそうな闘い、あたしも入りたいな……ノインは、自分も加わりたくてウズウズしていた。

「?」

 しかしふと、頭の端で何かがまたたくのを感じた。

 そうだ、あいつの動き──ベリルに似てる。

「……」

 気付かれてしまったか。

 ベリルは、ノインの表情を視界に捉え喉の奥で舌打ちした。

 隠し事は出来んな。仕方ない少々、危険だが……左足を強く踏み込んで、素早く男に駆け寄った。

「!」

 突然の攻撃に驚いた男だが、すぐに持ち直しベリルの刃を受け止めていく。