「ちょっ……!?」

 ちょっと、他の子が見てる前で何してんのよ!

 驚いたノインだが、ベリルは空気の読めない人間じゃない。それなりの理由があってのコトなんだ。

 ノインはそう納得付けてヘルメットを被り、ベリルの後ろにまたがった。

「彼女を少し借りるよ」

「あ、はい」

 颯爽と走り去るバイクを、呆然と見送った。