黄昏の彼方~碧き蠱惑のミューゼ~

「なんか“箔の付く”ようなモノあるの?」

「MITの卒業証書くらいなら」

「はあ!?」

 ノインはそれに目を丸くした。

 MITってマサチューセッツ工科大学ですか? あんた傭兵でしょ、どこまでぶっ飛んだ頭してんのよ。

「論文とかも提出したの?」

「いくつかね。卒業試験を受けたのは17歳の時だが、聞きたいかね」

「いい、遠慮しとく」

「む……」

「どしたの?」

「住処は使えんな。私もどこかに部屋を借りる必要があるのか」

 表札の名前は別人だ、何かの拍子に誰かが訪れて来るかもしれない。