ノインを寝かしつけたあと、ベリルはリビングで琥珀色の液体を傾けていた。

「……」

 苦い表情を浮かべる──このままでは、ノインを大学に通わせるのは難しいかもしれない。

 護衛(ガード)を付けて通わせるか。

 それとも、彼女の腕を信じて自分でなんとかしろと単独で大学に通わせるか。

 それとも──

「大学に行かなくてもいいよ」

「!」

 ノインは応えて、ゆっくりベリルに近づく。