朝──

「おはよ~」

「おはよう」

 ノインは、昨日の事を覚えてはいない。

 それをあえて口にする事は無いが、いつか自覚する時が来るだろう。

 その時に、どう支えてやれるのかをベリルは思案していた。

「いただきます」

 ノインはフォークを手にして、ベリルが作った料理を口に運ぶ。

 ベリルが隣に腰掛けて食べ始めると、ノインはそれをジッと見つめた。