川村さんに冷やかしの言葉でも言うのかと思ったが、成瀬川は声をかけるなどしなかった。
川村さんは顔を真っ赤にしながら泣きそうになっている。
よほど恥ずかしかったんだろう。
なんて可哀想にっ……!
そう思っていると川村さんがこっちを見た。
だから俺は最高の笑みを返してあげたんだ。
フッ。
決まったな……。
これで川村さんは俺の虜になるだろう………
――グニャッ
ん……?
今、足を踏まれたような……。
気づいた瞬間、足に激痛が走る。
「ううっ…………!」
あまりの痛みにさすがの俺もうずくまる。
だ、誰だ……!
俺の足を踏んだのは!
思い切り顔を上げるとそこには。
「お前、二年の南だろ?」
な、成瀬川……!



